今日は、上司に叱られる場面です。
(画像はLINE TVからお借りしました)
下班前交一份檢討報告
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この女性は旅行会社の営業職。成約目前の大型案件を競合他社に出し抜かれたことがわかり、その反省文を求められています。
「檢討jiǎntǎo」は、「反省する、自己批判する」という意味。日本語の「検討」とは意味がズレているので、要注意です。
ちなみに、電話の相手は「協理xiélǐ」。叱られてる彼女(副理fuùlǐ)のすぐ上の役職は「経理jingīlǐ」で、「協理」は更に上です。
台湾の会社の肩書きについては、こちらをどうぞ。
台湾で暮らしているからと言って、現実の生活で接することができる言葉なんて、たかが知れてます。中には、この「檢討報告」のように、一生縁がない方がいい言葉だってあるし。だから、それを補うためには、フィクションの世界で色んなことを体験するしかありませんね。
若い頃、ずっと日本で中国語を勉強しそれを使って仕事をしてきた私は、「現地で暮らしさえすれば飛躍的に中国語がうまくなる」と思っていました。ところが、実際に暮らし始めると、確かに日常会話の上達は速いけれど、仕事で使えるような中国語は、日本にいる時と同じように、意識して本を読んだり映画やテレビを見てインプットしなければ、身につかないことがわかってきます。
日本にいた時は、現地で暮らしていないという弱点を補うために、必死で本を読んだり映画を見たりしていたのですから、非日常的な語彙は、その頃の方が、むしろ増えていたかもしれません。
考えてみると「始末書」という日本語だって、日常生活で覚えた人は、少ないのでは?多分、多くの人は、テレビドラマか何かで初めて聞くのだろうと思います。(現実の世界で聞いたのが最初、って想像するとちょっと怖い!)
(2017.9.14のブログ記事に加筆修正しました)