そり舌かどうかが逆!?
台湾では、中国に比べてそり舌の発音が少ないというのは、よく知られていますね。その中には、「驟/骤」のように、辞書のつづりにまでその違いが反映されているものがあります。
でも、もっと面白いのはこの漢字の読み方です(台湾華語/中国普通話)。
暫時zhànshí/暂时zànshí/しばらく
台湾ではそり舌で発音するのに、中国では逆にそり舌になりません。しかも、辞書にも、ちゃんとそれが反映されているのです。オンライン辞書「漢典」で比較してみましょう(下の「國語辭典」は台湾教育部の辞書を参照したもの)。

様々な読み方があるのは、とても自然なこと
北京出身の先生に中国語を教わり、いわばガチガチの「普通話派」だった私。台湾で暮らすようになってから、「きっと、いろんな方言差を切り捨てて、中国語を見ていたんだろうな」と思うようになりました。
中国語が表意文字の漢字を使っている以上、様々な読み方が混在しているというのは、とても自然なことですよね。