そり舌かどうかの違いが、辞書にも反映されている!
注音やピンインで文字入力をしようとしても、目指す漢字が変換候補に出てこないことが時々あります。発音を間違って覚えていたからというケースがほとんどなのですが、時には、その原因が、台湾と中国の発音の違いということもあるのです。
例えば、こんな言葉(台湾華語/中国普通話)。
步驟bùzòu/步骤bùzhòu/手順、段取り
台湾では、中国に比べてそり舌の発音が少ないというのはよく知られていますが、それは発音の方法の違いだけで、辞書のつづりはほとんど共通(例えば”是”の場合、台湾でもピンインはshi4)。だから、こんな風に辞書の表記まで違うことがあるなんて、最初は想像もしていませんでした。
ところが、スマホで入力する場合、繁体字の時はzou、簡体字の時はzhouと入れないと、「驟/骤」の漢字が変換候補として出てこないのです。
最初に簡体字で中国語を勉強し、「骤zhou4」というピンインに自信もあったた私は、繁体字でどうしても変換候補にこの文字が出てこなかった時は、かなり戸惑いました。仕方がないので、手書き入力で出しましたが、納得がいかないので、出てきた文字をコピーしてピンインを調べ、ようやくこの違いに気づいたのでした。
オンライン辞書の定番「漢典」を見ると、この違いが一目瞭然です(下の「國語辭典」は台湾教育部の辞書を参照したもの)。