日本語:サバヒー
中国語:虱目魚
ピンイン:shī mù yú
注音:ㄕ ㄇㄨˋ ㄩˊ
お椀の中にぼてりと横たわっているのがサバヒーという名の海水魚の肉です。日本に住んでいると聞かれることのない魚種だと思いますが、台湾やフィリピンといった温暖な地域では盛んに食用として養殖されています。とりわけ台湾での養殖の規模は世界一ともいわれており、それに価格も低いので、台湾の人々には非常になじみのある食材の一つです。ちなみにサバヒーという呼称は台湾語から来ているので、日本の代表的な大衆魚であるサバとは全く無関係なようです。
上の写真は「虱目魚肚粥(shī mù yú dù zhōu/ㄕ ㄇㄨˋ ㄩˊ ㄉㄨˋ ㄓㄡ)」という料理で、サバヒーの身がまるまる入っただし茶漬けのようなもので、サバヒーの風味がダイレクトに感じられました。身は脂がよく乗っている一方、若干の生臭さがあるのも否めません。私はそのようなクセも含めておいしいと感じましたが、人を選ぶ食材ではありそうです。もし食べることになれば、「無刺(wú cì/ㄨˊ ㄘˋ)」(「骨なし」という意味)なのかどうかを気にかけておく必要があります。このサバヒーは本来ものすごく骨の多い魚なので、それを一つ一つ除きながら食べるというのはこの上ない苦しみらしいです(同僚談)。
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【ライター】
ろく(日本人インターン、男性、温泉と麺類が好き)