日本統治時代に初めて台湾でパンが食べられるようになり、それが台湾のパンのベースとなりました。それからヨーロッパの影響も受けながら、徐々に台湾の食材も使われるようになり、台湾ならではのパン「台式(tái shì)麵包」が生まれました!そこでここでは、台湾人の好きな台式麵包をご紹介します!
1 肉鬆芋泥麵包(ròu sōng yù ní miàn bāo)
これは、最も台湾らしいパンだと言えるのではないでしょうか!
肉鬆:甘しょっぱい味とふわふわの食感が特徴の豚肉フレーク。
芋泥:潰したタロイモのことで、スイーツにもよく使われます。
甘いものと、しょっぱいものが組み合わさっており、それが苦手な日本の方も結構いらっしゃるようですが、両方の味が楽しめるのも台湾ならではの醍醐味といえるかもしれないですね♪
2 奶酥麵包(nǎi sū miàn bāo)
ちょっぴりぼそぼそとしていて、クリームやバターのようなしっとりした食感とはまた違うんです!本当に美味しいのですが、全然美味しそうないい表現が見つからないので、、
日本では味わえない奶酥麵包、台湾に来た際には是非食べてみて下さいね!
3 蔥花麵包(cōng huā miàn bāo)
台湾のしょっぱいパンの代表と言えば、これではないでしょうか!
蔥花は、刻んだネギのことで、台湾のグルメではよく最後に料理の上に散らします。日本よりもシャキシャキと歯ごたえがよく、匂いが強い台湾ネギは料理の味を引き出す役割もあります!
写真のパンは「蔥阿胖」という可愛らしい名前が付けられていて、
意味は、
蔥阿=ネギ、発音はツァーアーに近く、台湾語のピンインではtshang-á
胖=パン、発音も「パン」のままです。
中国語で『胖』は『太る』という意味ですが、実は『パン』の台湾語なんです!
日本統治時代に受けた影響は、やはり今でも色んな形で残っています。特に「言葉」は一番多く残っていて、面白いものが沢山。こういう影響も、日本の方が台湾の食べ物を好きになる理由の一つではないでしょうか。
あ、この「蔥阿胖」、美味しすぎて、ついつい食べちゃって、どんどん太ちゃうぞ!といういたずら的な命名もありえるかもしれませんね♩
4 蘋果麵包(píng guǒ miàn bāo)
日本語に直訳すると「りんごパン」ですが、「ん?形がりんごじゃない!!」それに、りんごの味が全くしないコッペパンのようなパンなんです!現在も台中でパン屋さんを営んでいる蘋果麵包の発明者の話によると、りんごが高級品のシンボルだった1970年代、自分が作ったパンがりんご並みの美味しさと高級感があることをアピールするために、蘋果麵包と命名したとのこと!
りんごの味はしませんが、小麦粉の甘い香りがたっぷりと味わえます♩蘋果麵包は、日本の「かにぱん」の味に近いですよ!
あ、かにぱんも、かにの味が全くしないので境遇も非常に似ていますね!
素朴で懐かしい味、台湾生まれの蘋果麵包、ぜひ食べてみて下さい。
5 菠蘿麵包(bō luó miàn bāo)
見た目は完璧にメロンパンですが、菠蘿は中国の普通語で「パイナップル」という意味なので、「パイナップルパン」ということになります。
日本のメロンパンもメロンの味がしないのと同様で、菠蘿麵包もパイナップルの味がしません。(ひとつ前の蘋果麵包も同じ仲間ですね 笑)
台湾ではパイナップルのことを、菠蘿よりも、鳳梨(fèng lí)と呼ぶことのほうが多いです。
では、なぜ鳳梨麵包という名前にならなかったのでしょうか、、?気になりますね~!理由として、台湾では、日本のメロンパンと香港の「菠蘿包」、両方の影響を受け、日本のメロンパンに香港名が付けられた結果、菠蘿麵包と呼ばれるようになったことが考えられます!
(2017.10.30)