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台湾ドラマで中国語

想見你 (9):「感覚」と「真実」

普段は「文法が苦手」と感じている方でも、お気に入りのドラマのセリフを理解するためなら、ちょっとがんばってみようかなと思ったりしませんか?

想見你

(画像はLINE TVからお借りしました)

讓人感覺很真實的夢
本当のことかと思ってしまうような夢でした

心療内科の医師に、自分が見た夢の話をしている場面です。


日本語にも同じような熟語があるのに、そのままでは何だか上手く訳せないという場合、品詞(名詞、動詞、形容詞等)が異なっているというケースがたくさんあります。そこで、今回はこの「品詞」の問題を説明してみたいと思います。

最初に注目したいのは、「真實zhēnshí」の前に形容詞(又は一部の動詞)を修飾する「很」がついている点です。名詞として使われる日本語の「真実(しんじつ)」と違い、中国語の「真實zhēnshí」の方は形容詞として使うのが基本で、「事実と合っている、本当のことだ」という意味を表します。

名詞の「真実(しんじつ)」は、「真相zhēnxiàng」等で表します。「私は真実が知りたい。」ならば「我想知道真相。」です。

「真實zhēnshí」は、「空想や物語りのような作りごと」を否定したい時にもよく使われます。この場面のように「夢ではなく」と伝えたい時にはピッタリの言葉ですね。

その前にある「感覺gǎnjué」も、「~と感じる、~の気がする」という意味の動詞として使われています。同じ「感覺gǎnjué」を、日本語の「感覚(かんかく)」と同じように名詞として使うこともありますが、どちらの意味で使われているかは前後の文脈を見ないとわかりません。

ここでは、その前の「讓人」が兼語文(使役文)を作るため、その後ろは動詞句だと決まってくるのです。「的」の前の部分の訳し方は次の図を参考にしてください。

想見你

こういう日中同形語の品詞のずれは、決して珍しいことではありません。例えば、「努力」は「努力家だ」という意味の形容詞として、「習慣」は「慣れる」という意味の動詞としてよく使いますね。

中国語の語彙には、それだけ見ても品詞が決められないものがたくさんあります。文の中でどういう役割を果たしているかによって、品詞が決まるのです。動詞句や形容詞句や文が、そのままの形で主語や目的語の位置に入るのも同じことですね。

そういう自由さこそが中国語の面白さ。英語とも日本語とも違う中国語の世界を楽しんでもらえるといいなと思います。

(2020.4.20)

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邦題:時をかける愛

2019年末から2020年初にかけて台湾で大ヒットし、最終回を迎えると「想見你ロス」という言葉まで生まれました。色んなところに伏線があるので、何度も繰り返して見る楽しさもあります。