このドラマでは、成語や慣用句がたくさん使われています。しかも、それがひとひねりふたひねりされていることもあるので、中級から上級へのステップアップ教材として、とても役に立つと思うのです。
このセリフもそのひとつ。
(画像はYouTube三立華劇ep3からお借りしました)
叔可忍Shú kě rěnおじさんは我慢できる |
ここまで発音を聞いただけで、「あ、あの成語のアレンジ」とわかる方は、私と同じ成語マニアでしょうか。喋っているのはこの男の子で、セリフはこう続きます。
嬸嬸可忍不住Shěnshen kě rěnbuzhùでもオバサンは我慢できない |
「叔」はこの男の子自身、「嬸嬸」は厳しい女性ボスを指しています。
もとになっているのは、論語に由来するこの成語です。
是可忍,孰不可忍Shì kě rěn, shú bù kě rěnこれが我慢できるなら、他に我慢出来ない事があろうか→とても我慢できない |
嬸嬸は叔叔(お父さんの弟)の奥さん。とってもややこしい中国語の親族呼称ですが、このセリフでは、ちゃんとペアで使いながら、どちらも元の成語と同じshで始まる音になっているところにこだわりを感じます。
(2016.12.19のブログ記事に加筆修正しました)