学習方法や言葉と文化の関係等、台湾華語にまつわるあれこれ、たくさんお伝えします!特集記事の解説も、ここでまとめて読めますよ!

消しゴム

一文字加わるだけでややこしくなる

学校で中国語を勉強している人にとって、「消しゴム」という単語は、比較的早い時期に学ぶ言葉かと思います。

これについて、台湾で私が最初に「アレ?」と思ったのは、「橡皮擦(xiàngpícā)」という言い方を聞いた時。中国では、「橡皮xiàngpí」が普通なので、これに「擦(こする)」が加わると、

「用 橡皮 擦」(消しゴムでこする)
「用 橡皮擦」(消しゴムを使う)

の違いがややこしくて面白いなと思ったのです。もちろん、中国でも台湾でも「橡皮/橡皮擦」のどちらも通じるので、ここまでは、どちらの言い方がスタンダードか、という話ですね。

消しゴム論争」まで起きた!

でも、実は話はこれだけでは終わらないのです。台湾では、「消しゴム論争」まで起きるほど、様々な言い方が混在しているから。

事の発端は、台湾の若者の必須アイテムPTT(批踢踢/電子掲示板)の2015年の投稿。

「『消しゴム』と間違えて、ホッチキスの針を買ってきたヤツがいる」という話題から、消しゴムをどう呼ぶかというアンケート調査みたいになっていきます。

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(画像はPTT掲示板の一部)

これを見ると、消しゴムの言い方には「橡皮擦」の他、「擦子(cāzi)」「擦布(cābù)」などがあることがわかります。更にこれに、台湾語を合わせると、本当に大変な数。TVのニュースにもなりました。

どうやら、出身地によって言い方が違うようです。

「擦子(cāzi)?何それ!突き刺すヤツ(フォーク= 叉子chāzi)?」と言う若者や、「橡皮擦?そんなの聞いたことないよ」というおじさんもいたりして、この小さな島に、これだけの言い方があるなんて、と驚いてしまいました。

特に気になるのはこれ。

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全然「布」とは関係ないのに、違和感なく使えるのが面白いと思いませんか?