台湾華語教材
軽声、徹底攻略
「軽声、徹底攻略」もくじ
1.軽声とは?
声調記号が何もついていない音節のこと。その中には、「嗎ma」のように軽声で発音するのが基本のものと、「個性gèxìng」vs.「~個ge」のように、意味や用法によって軽声かどうかが異なるものとがあります。
また、「對不起duìbuqǐ」の「不」のように、普通は軽声で発音されるものも、ゆっくり発音すると元の声調(この場合は第四声)が聞こえてきます。更には、中国、特に北京ではよく使われるけれど、台湾では使われることが少ないという特徴もあります。
元々声調がついていたもののうち、他の音に比べて軽く発音されやすいもの、それが「軽声」だともいえますね。
軽く「ポン!」とつけるのが軽声。その「ポン!」の高さがわかれば、文のリズムがぐ~んととりやすくなるのです。
2.まず代表例を覚える
音の高低変化(声調)によって、意味が変わるのが中国語。でも、軽声は、短く発音されるので、高低変化はほとんど生まれません。問題はどの高さにつけるかですが、これは直前の音節の声調の種類によって次のように変わってきます。
※「我的」のような「第三声+軽声」の「第三声」は最後を上げない半三声になります。(第三声の変調を参照)
まずは、この代表例の発音を覚えてしまいましょう。文中に出てくる軽声は、ほとんどこの四種類のどれかと同じ(文の頭には来ません!)。だから、代表例の調子さえ覚えてしまえば、後はグループ毎に同じ調子で発音すればよいのです。
これは、ひとつの単語かどうかとは無関係です。例えば、「日本的Rìběn de(日本の)」の「的de」の高さは、前の漢字「本běn」の声調で決まります。つまり「Rìběn de」のピンクの部分だけを見て、「第三声+軽声」の「我的」と同じグループだと考えればよいのです。
では、代表例の発音を参考にしながら、動画につけて同じグループの言葉を読んでみましょう。
3.グループ毎に調子を覚える
次は、それぞれのグループの発音をまとめて練習します。グループ毎の調子を覚えてしまうのが難しければ、各グループの中から一番覚えやすいものの発音をひとつずつ暗記するだけでも大丈夫!
4.応用練習
最後は応用練習。1にも書いたように、グループ毎の調子はひとつの単語かどうかとは無関係です。だから、「~個」「了」「的」のような普段よく使う軽声の語も、次のように、直前の音節の声調と合わせてグループ分けしてしまえば、簡単なのです。
5.軽声の例外
上の調子で読めない例外もあります。代表的なものは、文末に来る助詞。疑問の「嗎,呢」は、直前の音節の声調に関わらず、ほとんど高い音になります。その他の文末助詞は、話し手の気持ちに関わるものが多いので、ニュアンスによって高さが変わることもあるのです。