「去了qù le(行った)」の否定は「沒去méi qù(行かなかった)」。「不去了bú qù le」じゃないから、間違えないで!!!
・・・と入門段階で強調された人も多いかもしれませんね。
ところが、時々「不去了」という言い方も出てくるのです。その場合、いったいどう訳せばいいのでしょうか。
【ヒント】この「了」は「変化」を表しています。
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【解説】
確かに「去了qù le(行った)」の否定で「行かなかった/行ってない」と言いたい時は、「不去了bú qù le」とは言えず、「沒去méi qù(行かなかった)」と言いますね。
でも、「不去了」そのものが間違っているわけではないのです。
「了」の訳し方は、大きく分けると次の二通り。
A.~た(完了、変化)
B.~になる/なった(変化)
「不+<動詞>+了」の形はB。つまり、「不去」+「了」で「行かなくなった」→「行くのをやめた」という意味になるのです。同じように「なる/なった」と訳す「了」が、普段の会話でもよく使われます。次のような例です。
①沒有了。Méi yǒu le.
②春天了。Chūntiān le.
③兩點了。Liǎng diǎn le.
④他是大學生了。Tā shì dàxuéshēng le.
⑤我不想說了。Wǒ bù xiǎng shuō le.
「了」を「~になる/なった」だと考えて、日本語に訳してみましょう。
①「ない」になった→なくなった。
②春になった。
③二時になった。
④彼は大学生になった。
⑤私は話したくなくなった。
何となくわかるけど、日本語に上手く訳せないという時には、こんな変化の「了」でひっかかっていることがあるかもしれません。「了」の訳語をいつも「~た」ですませるのではなく、こんな「なる/なった」という訳語も常に選択肢に入れておくと、「何となくわかる」から「ちゃんとわかる」に一歩近づけるのだろうと思います。
(2018.10.29)