ひとつひとつの単語は簡単ですが、この言葉には、日本語と中国語の面白い違いが隠れているのです。

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【ヒント】「私が買う本」ではありません。
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【解説】
名詞を修飾する「連体修飾語」の作り方で、まず注意しなければならないのは、修飾語の部分にどんな言葉が来ても、原則として「的de」でつなぐということです。次の例を比較してください。
A.【名詞/代名詞】+【名詞】 | ||
私 | の | 本 |
我 | 的 | 書 |
B.【形容詞】+【名詞】 | ||
よい | 本 | |
很 好 | 的 | 書 |
C.【動詞】+【名詞】 | ||
私が買った | 本 | |
我 買 | 的 | 書 |
実は、「の」を入れたり入れなかったりする日本語よりも、全部「的」を入れる中国語の方がシンプルなのです。この違いが、中国語を母語とする人が日本語を学ぶ場合は「の」を使いすぎたり、日本語を母語とする人が中国語を学ぶ場合は「的」が足りなかったりするという問題につながっています。
もうひとつ面白いのが、今日のテーマのCの訳し方。何も前提がない場合の「我買的書」は、「私が買った本」となり、「私が買う本」にならない点に注意してください。「私が買う本」と明確に言いたい場合は、意志や未来のことを表す「要」を加えて、「我要買的書」と言います。
「的」の前の動詞は、原則として過去のことを表すという点を覚えておけば、「他是坐飛機來的」のようないわゆる「是・・・的」構文が、既に実現したことにしか使えないということも理解しやすいかもしれませんね。
(2019.4.30)