「說話shuō huà」を直訳すると「話を話す」。「說shuō」するのは「話」に決まってるのに、なぜわざわざ「話huà」という目的語をつけたりするのでしょうか。
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【ヒント】「走路」「畫畫」も、「說話」と同じ形。
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【解説】
「說話」の「話」のような、一見無駄に思える目的語でも、これがないと意味が変わってしまいます。
①別說!Bié shuō !(それは)言わないで。
②別說話!Bié shuō huà!話をしないで。
「別bié」は「不要bú yào」が短くなった形で、相手の動作を禁止したり制止したりする時に使う助動詞。これを使って①のように言うと、「特定のことについて言わないように」という意味ですね。聞きたくないことがある場合等に使います。
これに「話huà」をつけて②のように言うと、話をすること全般を禁止している感じです。「静かにして欲しい」という場合等に使います。
それがあるかどうかで、こんな風に意味が変わってくるのですから、「話huà」も決して「無駄」な言葉ではありません。
以下のような例も、全て「話をすること全般」を表しているので、「話huà」を省略することができません。
③我兒子還不會說話。Wǒ érzi hái bú huì shuō huà. 息子はまだ話せない。
④他不愛說話。Tā bú ài shuō huà. 彼は無口だ。
⑥說話算數 shuō huà suàn shù 言ったことは守る
これらの「話huà」と同じように、特別な意味を付け加えていないように見える、言わば「ダミーの目的語」には、他にも「走路zǒu lù(歩く)」「畫畫 huà huà(絵を描く)」の「路lù」「畫huà」等があります。これがあることによって、「歩くこと」「絵を描くこと」という動作全般を指す語句になるのです。
(2018.12.25)