台湾で、「水(shuǐ)」が欲しいと言うと、「水(ミズ)」とは違うものが出て来ることが多いのです。なぜでしょうか?
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【ヒント】温度の問題です。
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【解説】
台湾の訪問先や飲食店で、飲み物は何がいいかと聞かれ「水shuǐ」と答えたら、常温より少し温かい「溫開水wēn kāishuǐ(湯冷まし)」が出て来ることが多いのです。
冷たい「水(ミズ)」を予想していると、ちょっと驚くかもしれません。
日本語には、上の図のように、ある温度以上のものを指す「湯(ユ)」という言葉があるため、日本で「水(ミズ)」と言う時には、話し手と聞き手の間に「ある温度以下のもの」という暗黙の了解が成立しているのです。
一方、人工的に冷やし過ぎたものを飲むのは身体に良くないと考える人の多い台湾では、常温かそれより少し温度の高いものが出て来るのが普通。中国では、もっと高い温度のお湯が出て来ることが多いのですが、これは気候の問題でしょうか。
私たちが、当たり前のように使い分けている「湯(ユ)」と「水(ミズ)」も、日本語を学ぶ外国人にとっては、使い分けの難しい言葉。「いったい何度からお湯なんですか?」と聞かれたら、困ってしまいますね。この問題、誰か研究してみません
(2018.12.8)