台湾華語
One Point Advice

弊社の台湾華語通信講座を受けてくださっている方からよくある質問や、誤解されやすい点を整理してご紹介します。その背景にある現地の習慣や文化にも触れているので、きっと楽しみながら中国語の仕組みを理解していただけるはず。

検定試験対策にもどうぞ!(レベルの分類は、TOCFLを参考にしています)

お店の人は何をしてくれる?

ひとつひとつの単語はそれほど難しくなくても、背景がわからないと誤解してしまうこともあります。

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【ヒント】どういう注文方法を普通だと考えているのかが問題。

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【解説】

「幫bāng 」は、「手伝う」という意味ですが、手伝う人と手伝われる人の役割分担や、何をどこまで手伝うかは、前後の文脈によって決まってきます。(「你幫我買杯咖啡吧!」の項目も参照してください)

最初の「由yóu」は行為の担い手を明確にするためのもので、省略することもできます。次の「服務生fúwùshēng」はレストラン等のフロアスタッフ。ウェイター又はウェイトレスです。だから、「由服務生幫客人點餐yóu fúwùshēng bāng kèrén diǎncān 」を直訳すると、「お店の人がお客さんの注文を手伝う」となります。ここまでは、比較的簡単かもしれません。

でも、具体的には、いったい何をしてくれるのでしょうか?

お客さんの好みや苦手なものを聞いて、その日のお勧めの食材を基に、食事のコースをアレンジしてくれる???

もちろん、そういうケースもあるかもしれません。

でも、この例文はTOCFL模擬試験問題(band Bリスニングvol.1_19)に出て来たもの。そんな特別サービスを提供する高級レストランが題材になっているとは考えにくいのです。

正解は「お店の人が注文を聞きに来てくれる」。

そんなの当たり前だと思うかもしれませんが、B級グルメ天国の台湾では、自分でカウンターで注文するお店もたくさんあります。そうではなくて、席に座ったまま待っていたら、お店の人が注文を聞きに来てくれる。そうして、その注文を厨房に伝えてくれる。それを「幫bāng」で表現しているのです。

こういう「何となくわかる」の誤解は、ちゃんと日本語に翻訳しないと気づかないのかもしれません。大雑把な理解でもいいので、たくさん聞いて話す練習も必要。でも、時には、ちゃんと自然な日本語に訳す練習をして、理解のずれを修正することも必要なのでないかと思います。

(2018.11.28)

台湾華語の公式検定対策用参考書「TOCFL対策のポイント Band A(入門基礎級)」をぜひご利用ください。

TOCFLの公式サイトでもご紹介いただいている教材です。

重要な文型を整理してご紹介していますので、入門段階の簡単な教科書を終えた後の教材としても最適。台湾の中国語を本気で勉強したい方に、ご活用いただければ幸いです。