中国語の漢字の造語力は、とても魅力的。でも、時々、その奔放さに振り回されてしまうこともありますね。

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【ヒント】「好」の後ろはすでに形容詞に変わっています。
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【解説】
中国語では、漢字と漢字の組み合わせで、新しい意味をもつ言葉がどんどん作られていきます。
「よい」という意味を表す「好hao」に様々な動詞を組み合わせて「好+<動詞>」の形にすると形容詞になってしまうのもそのひとつ。反義語は「難+<動詞>」ですね。次のような例です。
A.~してそれをよい/悪いと思う
①好吃hǎochī(おいしい)⇔ 難吃nán chī(まずい)
②好看hǎokàn(きれいだ、かっこいい)⇔ 難看 nánkàn(みにくい、不格好だ)
B.~しやすい/しにくい
③好走hǎozǒu(歩きやすい)⇔ 難走nánzǒu(歩きにくい)
④好懂hǎodǒng(わかりやすい)⇔ 難懂nándǒng(わかりにくい)
どんな場合に、ABどちらの意味になるのかという話は別の機会に譲るとして、問題は「好」にはもっと他の使い方もあるという点です。
そもそも良し悪しを言うの役割の「好」なので、これを使うと主観が色濃く出る表現になります。上の例もそうですし、以下のような例もそうですね。
⑤我有好幾個台灣朋友。Wǒ yǒu hǎo jǐ ge Táiwān péngyǒu.(私には台湾人の友達が何人もいる。)
次の「好」がなかった場合と比べるとその役割がよくわかりますね。
⑥我有幾個台灣朋友。Wǒ yǒu jǐ ge Táiwān péngyǒu.(私には台湾人の友達が何人かいる。)
そして、今日のテーマの「好+<形容詞>」の形。これで「すごく~だ」と主観的に述べる表現を作ります。最後に感嘆符がつくこともよくありますね。
⑦好大hǎo dà(すごく大きい)
⑧好貴hǎo guì(すごく高い)
⑨好難hǎo nán(すごく難しい)
今日の問題の「好難懂」は先に「難懂」という形容詞ができて、それに更に「好」が加わったと考えるとよいでしょう。
⑩好難懂hǎo nándǒng(すごくわかりにくい)
※この言葉は、TOCFL模擬試験BandBリスニングvol.1_11の問題文からピックアップしました。
(2018.11.1)