「もし~だったら」という仮定は、”要是……就”を使って表現しますね。では、次の日本語を中国語に訳す場合、正しいのはどちらでしょうか。
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【解説】
★明日雨が降ったら、行くのをやめる。:要是明天下雨,我就不去了。 Yàoshì míngtiān xià yǔ, wǒ jiù bú qù le.
中国語には、”要是……就”のように、二つの語彙を1セットで使うものがたくさんあります。これを「呼応形式」と呼びますが、この呼応形式で最も間違いが多いのが、”,”の後の副詞と主語の順番なのです。
ABの”,”の後の部分だけ抜き出してみましょう。
①我就不去了(A)
②就我不去了(B)×
”就”は副詞なので、置く場所は、動詞(句)や形容詞(句)の前でなければなりません。名詞の”我”の直前には置けないのです。従って、”要是……就”を使って文を作る場合、”,”の後の節に主語を置くのであれば、必ず”就”の前です。
③要是感冒了,你就應該多喝水。(風邪を引いたら、しっかり水分を取らなければいけない。)
④要是你沒有時間,我就替你去吧。(もしあなたが時間がないのなら、私が代わりに行きましょう。)
⑤要是她不在,你就留言給她吧。(彼女がいなかったら、伝言を残しておいてね。)
では、なぜBのような間違いをする人がたくさんいるのでしょうか。
その原因のひとつとしては、テキストや参考書で、この文型を以下のように紹介しているものがあるという点が考えられます。
これだけ見て作文をすると、”就”はいつも”,”の直後に置くものだと勘違いしてしまうかもしれませんね。
なお、”,”の後に主語がない例では、以下のように”,”の直後に”就”を置くこともあります。
⑥要是你不舒服,就在家休息吧。(体調が悪かったら、家で休んだら。)
⑦要是你有問題,就可以問老師。(質問があったら、先生に聞いたらいいよ。)
このタイプの例ばかり見ているせいで、”就”は”,”の直後という間違ったルールがインプットされている可能性もあります。
この主語と副詞の語順は、”不管……都” “只要……就” “只有……才“等、他の呼応形式でも間違える人がたくさんいます。副詞の”都” “就” “才“は、主語の前には置けないという原則をぜひ覚えておいてください。