お名前 | ゆうき様 |
---|---|
年齢(留学時) | 21歳 |
留学校 | 台湾大学 |
留学期間 | 5カ月間 |
---|---|
宿泊 | 大学寮 |
ビザ種類 | 留学ビザ |
学びたいことも目標も特になく、このままなんとなく卒業してなんとなく就職すると思っていた大学三年の夏、たまたま友人の紹介で、日台交流サークルのイベントに参加しました。そこで不思議と台湾に強く興味を持った私は、「卒業前に台湾に長期滞在したい!」と思いたち、大学の交換留学の制度を利用して、翌年の秋から5か月間、台北の国立台湾大学に留学しました。台湾での生活は毎日が新鮮で、新しい発見ばかりでした。しかし、楽しいことばかりではなく、悩んだことや後悔していることもあります。今回は、そんな私の台湾での生活を、飾らず本音で書いてみたいと思います。
台湾の好きなところ
台湾といえば、「食べ物が美味しい」、「人が優しい」などというイメージをもっている人が多いと思います。本当にその通りで、私も台湾の食べ物、台湾の人の温かさが大好きです。しかし、私が実際に台湾に住んでみていちばん良かったのは、「自然体でいられること」です。服装や化粧にしても言動にしても、必要以上に飾ったり周囲の目を気にしたりしなくていいような、(もちろん最低限の身だしなみや常識はわきまえますが、)自由でゆるい雰囲気が日本とは少し違うと感じました。台湾での生活は、日本よりも気が楽で、ストレスフリーだったように思います。台湾だけでなく東南アジアなどにも共通する南国気質なのかもしれません。留学前に、「台北は東京とあまり変わらない」という話を少し聞いたことがあり、田舎大好きな私は「ちょっとやだなあ…」と思っていたのですが、実際に台北で生活してみると、モノはたくさん溢れているものの、田舎っぽい人の温かさやゆるい空気感に触れることが多くありました。
ただ、5か月住んでもどうしても慣れなかったことがあります。それは、東北育ちの私には耐え難い蒸し暑さ、そしてゴキブリです…。それまで一度もゴキブリを見たことがなかったのですが、入寮したその日にさっそく部屋で2匹見てしまい、本当に台湾で生活できるのかと本気で不安になりました。留学終盤にはゴキブリを見ても動じなくなったので、大きな成長です(笑)
就職と中国語
帰国して間もなく就職活動を始め一段落した今、中国語を勉強していて本当に良かったと、心から思います。英語が得意な学生は意外にたくさんいます。私の中国語はまだまだ日常会話レベルですが、それでも就職活動では想像以上に高く評価していただき、他の学生との差別化をはかることができたと思います。また、最近では多くの日本企業がアジアで事業展開していることもあって、中国語ができる人材がより必要とされてきているようです。これから就職活動をする学生にとっては、中国語の学習経験は非常に有利になるのではないかと思います。
とは言っても、私が中国語を勉強する動機はもともと就職のためではなく、やはり単純に「楽しいから」が一番でした。帰国後も大学の台湾人留学生たちとおしゃべりしたり、台湾のドラマや映画を見たり、ゆるりと中国語を学び続けています。大学を卒業して社会人になっても、中国語や台湾と、なんらかの形で関わりを持ち続けていたいと考えています。
留学生活での後悔
台湾は良くも悪くも、日本人にとって非常に居心地がいい場所です。というのも、日本人留学生が多く、日本語を学習している台湾人も多いので、語学に関していえば楽をしようと思えばいくらでもできるのです。私の後悔の一つは、このような環境に甘えてしまい、思ったほど中国語を伸ばせなかったことです。日本語が話せる居心地の良さと、最悪中国語ができなくてもなんとかなるという甘い考えが、ずっと心のどこかにあったのだと思います。留学という限られた貴重な時間を最大限に活かし、もっともっと貪欲に学ぶべきだったと反省しています。このような自分の弱さにも、留学しなければ気づけなかったかもしれないので、社会人になる前に留学することができて良かったと心から思います。
最後に
台湾での生活はたった5か月とあっという間でしたが、これまでにない濃密な時間でした。自分と向き合い、それまで気づけなかった弱い心を知ることができたこと。文化の違いに初めは戸惑いながらもなんとか適応し、日本と台湾それぞれの良さを実感できたこと。そして、台湾が大好きになったこと!全てこの5か月の間にあった内面の変化です。
台湾には、知れば知るほど「もっと知りたい」と思わせてくれるような、奥深い魅力があるような気がします。社会人になるまであと半年間、人生のゴールデンウィークとも言えるこの貴重な時間を、また台湾で過ごしたいです。インターンシップ生として様々な経験をさせてくださったPAPAGO遊学村の皆さんをはじめ、台湾で関わった全ての方々に心から感謝します。本当にありがとうございました!
・大好きな朝ごはん、お気に入りは飯糰 ・台湾一周旅行中、花蓮の北回帰線にて