具体的な数字が出てくるこんな例も、流れから考えると直訳はちょっと変だなと気付けるかもしれません。
(画像はLINE TVからお借りしました)
我過兩天拿來還你
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閉店まで人を待っていたカフェから帰ろうとしたら雨が降り出していました。困っていた主人公が、傘を貸してくれたお店の人にお礼を言っている場面です。
「兩天liǎng tiān 」は「二日間」。だから、二日後に返しに来るのかなと思ってしまうかもしれませんが、こんな場面で具体的な予定をすぐに答えるのって、変だと思いませんか?実は、この「過兩天」は「近いうちに」「数日後に」という概数を表しているのです。
似たような例文は、、TOCFL模擬試験問題(Band Bリスニングvol.1_12)でも出題されていました。解説は以下の記事を参照してください。
●台湾華語One Point Advice語彙・文法30:返してもらえるのはいつ?
こんな風に、教材で一度勉強した例文が実際にドラマのセリフでも使われていると、ちょっと嬉しくなりませんか?教材で学んだことが、仮想現実のドラマの世界につながり、それがいつか現実の世界につながっていく。その楽しさは、外国語学習の醍醐味でもあると思います。
なお、このセリフの「我wǒ」「還你huán nǐ(あなたに返す)」のように、中国語では主語にも目的語にも人称代名詞がたくさん使われますが、それを日本語にする時には、「あがる」等の敬語を上手く使うことで人称代名詞を訳さずにすみ、より自然な言い回しになることも多いのです。翻訳のテクニックとしてぜひ覚えてくださいね。
(2020.4.16)