慣用表現には、こんな風に色々アレンジできるものもあります。
(画像はLINE TVからお借りしました)
寫個悔過書東抄西抄
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禁止されているバイク通学がみつかり反省文を書かされている高校生たち。このセリフは生徒指導担当の「教官」のもの。叱られているのは、このスクリーンショットには映っていない主人公の男の子です。
「東抄西抄dōng chāo xī chāo」は「東A西B」の形で、「あちこち/あれこれ~する」という意味を表す慣用表現。ABの部分には、この例のように同じ動詞が入ることもありますが、定型句では似たような意味の二種類の動詞がよく使われています。一音節(一文字)の動詞を使って全部で四文字にすることが多いのも特徴です。少し例を挙げてみましょう。
東張西望dōng zhāng xī wàng(あちこち眺める)
東奔西跑dōng bēn xī pǎo(あちこち駆け回る)
東遊西逛dōng yóu xī guàng(あちこち遊び歩く)
「東」と「西」で一か所に落ち着かない感じが強調されるので、ドラマの主人公の男の子が、高校時代、周囲からちょっと問題児と見られていることがよく伝わります。他のアレンジパターンでも、このセリフのようにネガティブな意味で使うことが多いようです。次の例も参考にしてください。
你這樣東摸摸西摸摸,什麼時候東西才能整理完?(そんな風にあちこちつついてるだけじゃ、いつになったら片づけが終わるものやら)
這樣東讀一點西讀一點,理解的內容就不夠完整。(こんな風にあれ読んだりこれ読んだりしてたら、全体像がちゃんと理解できない)
なお、叱っている「教官」はこの後の場面で体罰をしたりするのですが、実は普通の先生ではありません。その正体は以下のページで確認してみてくださいね。