台湾ドラマには、中国語字幕があるので、意味を理解するのは比較的簡単です。
でも、「こんなの簡単!」って、スルーしてしまいがちな中国語の中にも、いざ訳そうとすると、「あれ?」と思うセリフがあるのです。例えばこれ。
(画像はLINE TVからお借りしました)
常被對面鄰居小孩欺負
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子供の頃に日本に引っ越し、高校生になって台湾にもどって来たという設定の主人公。日本でいじめられてたということはわかるのですが、じゃ、いじめてたのは誰?
と考えてちゃんと訳そうとすると、ちょっと引っかかります。
「對面」は「向かい」でわかりやすいのですが、じゃ次の「鄰居」はいったい何?いじめてたのは、いったいどこの子なのでしょう?
「鄰居」には、「隣」という字が使われていますが、実はもう少し意味が広いのです。これが今日のキーワードです。
★鄰居línjū(ご近所)
隣のお家ももちろん含みますが、向かいもその隣も含みます。だから、字幕の「對面鄰居小孩」は「向かいの家の子供」となります。
日本人なら、「鄰居」を落として「對面小孩」と言ってしまいそうですが、やはり「鄰居」があった方が自然なのだとか。もし、すぐ隣の家の子供だったら、「隔壁gébì鄰居小孩」と言います。
日本語と中国語は、同じ漢字もたくさん使われているので、便利なこともありますが、こんな風にちょっとずれていることもあります。そのずれに注目するのもまた楽しいなと思います。
(2018.3.29)