このドラマは、高校から大学まで恋愛が主軸なので、大学入試はストーリー展開の大きなポイントになっています。
例えばこんなセリフ。
(画像はLINE TVからお借りしました)
拚指考耶
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卒業式の日に、明日から会えないからと言って想いを告げる男の子。それに対して、女の子が「自分はもう進学先が決まってるからいいけど、私は明日大切な大学入試の日なの。こんな日に告白するなんて。」と、責めています。
今日のキーワードはこのふたつ。どちらも、日本のセンター試験のようなものです。
★學測xuécè(学科能力試験)
★指考zhǐkǎo(指定科目試験)
この他にも、入試に関する様々な会話が出てきます。大晦日の楽しみ方を相談する生徒たちに、「入試が近い」と水をさす先生。成績が優秀なのに、さっさと進学先を決めない男の子を不思議がる周囲の人たち等。
そういった場面の登場人物たちの心情も、台湾の入試制度がわかっていたら、もっと理解できるに違いありません。そこで、今回は台湾の大学入試制度について、簡単にまとめてみることにしました。(注:この表は2017年の状況に基づきまとめたものです。)
「學測」「指考」の後に、実技試験や面接を受ける人もいます。
最初の大きな試験である「學測」が行われるのは、1月末から2月初め。だから、受験生は大晦日の101の花火なんて楽しむ余裕はないのです。(台湾の人たちにとって大切な春節前には終わります!)
でも、それまでの高校の成績が優秀で「學測」でもよい成績が取れれば、推薦入試で3月には進学先が決まります。個人申請で決まるのは5月中旬頃。そこまでに、自分の志望する大学・学科の合格通知がもらえない人が受けるのが「指考」です。
「學測」を受けて3カ月以上、自分が「指考」を受けなければならないかどうかわからないまま過ごす人もたくさんいます。そんな状態で、試験勉強のモチベーションを持ち続けるのは、かなり大変そうです。
「學測」でいい成績がとれるかどうかは「天と地の差」という先生の言葉も、このスケジュールを見ると納得できるますね。
なお、ドラマでは卒業式の翌日が「指考」でしたが、その間に一定の日数があったため、学校に通って特訓を受けたという台湾人同僚もいました。「卒業式の告白」が成功するかどうかも、相手の入試日程をよく考えないといけないようです。
(2018.03.25)