今回は、かなりお気に入りの場面です。
(画像はLINE TVからお借りしました)
好熱 快樂 有什麼差嗎?
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電話ボックスで雨宿りしながら、女の子が男の子の発音を直してあげています。
★熱rè(暑い)
★樂lè(楽しい)
上はそり舌の音。下は舌先を前に置く音(日本語のラ行に近い)。
この男の子は、日本でずっと育ってきたという設定なので、「何度教えても『熱』の発音ができない」というこの場面のヒントは、日本語なまりの中国語なのでしょうね。
台湾にも、そり舌ができない人がたくさんいますが、面白いのはそり舌を使わない場合、「R→L」ではなく、「R→J」となりがちなこと。
これは名前のローマ字綴りを見るとよくわかります。台湾の人がパスポート等で使うローマ字は、何通りかの綴りの中から自分で選んでいいと認められているのですが(台湾のパスポート用ローマ字表)、中国のピンインで「R」で始まる綴りは、「J」が選ばれることが多いのです。その方が実際の発音に近いからでしょう。
例えば「儒」は中国のピンインなら「rú」。台湾では、名前に使われる場合、「ju」と綴ることが多いのです。日本の漢字の音読みにつながりますね。
ドラマの話に戻りますね。RをJに近く発音するのは台湾では標準だけど、これをLにすると笑われてしまうというのがこの場面なのでした。
「大好き」が伝わる曾之喬の笑顔も好き。この辺から、時にはこんな純愛もののドラマも悪くないな、と思い始めたのです。
(2018.3.3)