前回の記事を書くために、「稍息、立正」の学校での使い方を台湾人同僚に根掘り葉掘り聞いていたら、偶然この言葉も話題に上りました。
教官jiàoguān |
(画像はLINE TVからお借りしました)
今天又是教官站崗今日もまた「教官」が見張ってるよ |
最初にこの場面を見た時には、「学生指導・風紀係の先生」ぐらいのイメージでサラッと受け止めて、スクリーンショットも撮っていなかったのですが、実はこの「教官」、日本の学校制度にはないちょっと特別な存在だったのです。
ちなみに、「教官」と呼ばれているのは、この場面の帽子をかぶっている人。
早ー教官早
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服装からピンときた人もいるかもしれませんが、この「教官」というのは実は軍人なのです。高校・大学には必ず軍隊から派遣された「教官」がいます。生徒・学生の風紀が乱れないように指導するだけでなく、軍事教練などの科目も担当するのです。
だから、日本語の「生徒指導担当の先生」よりずっと怖い存在。それを知った上で見ると、この場面の印象も変わってきますね。
元々は、国民党政府が、自身の政治的立場を守るために導入した制度ですが、数年後には廃止されることが決まっているようです。
徴兵制度があること、学校に軍人が常駐していること等、台湾には旅行などで接するほんわり暖かいムードとは別の側面もあります。そういった問題を頭の片隅に置いて見ると、ドラマの登場人物の心情も、少し違ったとらえ方になることがある気がします。
(2018.2.25)