2017年に、シリーズ第二作が大評判になったドラマですが、見てみようと思う方は、一作目からがおすすめ。スクリーンショットを撮るのも忘れてストーリーに集中してしまうほど、面白い作品でした。
そんな中で何とか残した数少ないカットのひとつがこれ。
(画像はLINE TVからお借りしました)
老師 待會有個重大創傷的手術”せんせー”、この後重傷の患者さんの手術です |
このセリフは、電話の向こうの若い医師のもの。
病院を舞台にしたこのドラマで、医師同士は、「〇醫師yīshiī」「院長yuànzhǎng」「學長xuézhǎng/先輩」等と呼びあっていますが、この人に対しては、若い医師が「せんせー」と日本語でよびかけるのです。
よく見ると、字幕も学校の先生を表す「老師lǎoshī」になっています。おそらく大学か研修医時代の指導教官なのでしょう。
他のドラマでも、会話の中に簡単な日本語が混じるのはよくあること。字幕では、それが中国語に訳されているのもよくある話。例えば、こんな場面↓
でも、この場面は少し違います。
実は、台湾語で、教師と医者は、「せんせー」と呼ばれるのです。日本統治時代の名残りですが、興味深いのは、日本語で「先生」と呼ばれる職業のうち、議員や弁護士には「せんせー」をつかわないこと。
当時、台湾の人たちにとって、教師や医者は普段の生活の中でも接する機会の多い職業。これに対して、議員や弁護士はあまり接点がなかったからでしょう。
ちなみに、「せんせい」じゃなくて「せんせー」とちゃんと長音にして発音しています。文字ではなく、音で伝わった日本語だということが、よくわかりますね。
(2017年11月11日のブログ記事に加筆修正しました)