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ライター:たまり

台湾華語と台湾語の波間を漂う日本人。
ブログ「台湾語がちょびっと話せるよ!」で、たまりワールド炸裂中!

奧客:台湾では“奥”に気をつけて

 

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奧客
àokè àu-khehアウケー
困った客、難癖をつける客


台湾で、困った客、難癖をつける客、わけのわからない行動をする客のことを“奧客(àokè)”と言います。ドラマや映画で頻出の超スタンダードスラング、由来は台湾語です。元になった台湾語は

漚客 ( àu-kheh アウケー)

台湾語の“(àu)”は「腐った~」という意味。表記は音を取って華語の“(ào)”がよく使われますが、注音符号で「ㄠˋ」と書くことも。使用範囲が広く、“奥步”(汚いやり口)など他のスラングでも大活躍です。“奧客(àokè)”は台湾語そのままで(àu-kheh アウケー)と発音されることもあります。

 

(1)台湾ドラマ『天橋上的魔術師』でも、エピソード4の最初の方で出てきます。

5元で買った手作りマンガ本の最後の数文字が薄くて見えない?と文句をつけてきた“阿卡”に“小不點くん”が次のように返します。

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(画像は公視公式チャンネルからお借りしました)

你不要成天當奧客【“奧客のところだけ台湾語(àu-khehアウケー)で発音】
(難癖ばっかつけてんじゃねえよ)

このドラマは呉明益の小説『天橋上的魔術師(歩道橋の魔術師)』が原作。80年代の混沌とした台湾社会をリアルに、かつファンタジックな手法で描いた作品です。いろいろな意味で興味深いドラマで、ブログの記事もたくさん書いています。興味のある方はぜひご覧になってください。
ドラマの内容について
ドラマで使われる複数の言語について
ドラマに出てくるその他のスラングについて

 

2)“奧客”は王子只吃王子麺という方のYouTube動画でも出てきます。

いろんなパロディ動画があってどれも面白いのですが、特に“便利商店的奧客語錄(コンビニの“奧客”語録)”のシリーズ、笑えます。“奧客”に“温咖啡”と注文されて店員さんも思わず反撃。「ぬるいコーヒーっちゃなんなん?選択肢はアイスかホットだけー?」

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