台湾華語
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弊社の台湾華語通信講座を受けてくださっている方からよくある質問や、誤解されやすい点を整理してご紹介します。その背景にある現地の習慣や文化にも触れているので、きっと楽しみながら中国語の仕組みを理解していただけるはず。

検定試験対策にもどうぞ!(レベルの分類は、TOCFLを参考にしています)

「送る」と「送sòng」、どう違う?

日本語と中国語で同じ漢字が使われていると、「あ、簡単!」と思ってしまいますが、そんな思い込みが実は誤読につながっていることも多いのです。

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【ヒント】対応するものとしないものを整理してみる。

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【解説】

中国語の「送sòng」には様々な使い方がありますが、最初に覚えた方がよいのは、以下の三種類です。

 (1)プレゼントする・贈る 

①我想送她一本書。Wǒ xiǎng sòng tā yì běn shū.(彼女に本を一冊贈ろうと思います)

②這個皮包是我媽媽送我的。Zhè ge píbāo shì wǒ māma sòng wǒ de.(このバッグは母がプレゼントしてくれたものです)

 (2) (人を)送る 

③我送你回家吧!Wǒ sòng nǐ huí jiā ba!(家まで送って行くよ)

④我要把孩子送到學校去。Wǒ yào bǎ háizi sòng dào xuéxiào qù.(子供を学校まで送って行きます)

 (3) (自分で)届ける、配達する 

⑤我今天要把這台電腦送到他們公司。Wǒ jīntiān yào bǎ zhè tái diànnǎo sòng dào tāmen gōngsī.(今日、このコンピュータを彼らの会社に届けます)

⑥這張桌子,能不能送到家?Zhè zhāng zhuōzi, néng bùnéng sòng dào jiā?(この机は、家まで届けてもらえますか)

(1)は、初級の教科書にもよく出てきますね。日本語の「送る」と「贈る」は同じ「オクル」という読み方になるため、耳で聞いただけではどちらの意味で使っているのかがわかりません。これが、この問題をちょっとややこしくしているのでしょう。

名詞の「禮物lǐwù(プレゼント)」を目的語にして「送禮物」の形でもよく使います。コンビニ等でよく見かける割引表示の「買一送一(1個買ったら1個おまけ)」もこの用法です(詳細はこちら)。

日本語の「送る」と重なっているのは(2)だけです。上の表の(4)のように、郵便や宅配便を使って手紙や荷物を「送る」場合には、「送sòng」は使えず「寄jì」を使います。

(2)でも(3)でも、動作主は動作の対象となる人や物と一緒に移動するのが前提。(4)のように、自分は移動せずに、誰かに頼んで届けてもらう場合には使えないのです。

料理を家に届けてもらうデリバリーサービスのことを「外送wàisòng」と言いますが、これは(3)の用法です。

この「送sòng」は、TOCFL(台湾華語の公式検定)でもよく出てきますが、高階級(レベル4)までの用法はほぼこの三通りに限られています。

(2019.6.9)