次の中国語のABからイメージする降水確率は少し違います。さて、日本語の問題文に近いのはどちらでしょうか?
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【解説】
★~かもしれない:也許 yěxǔ
自分の推測を伝える時に、その判断に対する自信の度合いによって、選ぶ言葉が違ってくることがあります。
もし、日本語で「明日は雨が降るかもしれない。」と言われたら、明日の降水確率は何パーセントのような気がするでしょうか?人によって、数値のずれは多少あるかもしれませんが、日本語母語話者なら、50%以下と判断するのは、間違いないでしょう。
では、中国語の方はどうかというと、”可能kěnéng”を使ったAは少なくとも50%以上、”也許”を使ったBは50%以下というのがネイティブの判断です。従って、Aの方は、「明日は雨が降るだろう」という日本語に近いということになります。
「明日雨が降るかどうか」は未来のことなので、それを正しく予測するのは簡単ではありません。だから、様々な情報に基づいて判断した結果を誰かに伝える時には、自分がどの程度自信をもってその判断を下しているのかという情報も、あわせて伝えることが多いのです。
中国語にも日本語にも、次のように、自分の判断に対する自信の度合いを言い分ける方法があります。
「明日の降水確率は30%ぐらいだ」だと伝えたい時に、「明日は雨が降るだろう」と言ってしまうと、自分の判断に対する自信の度合いは正しく伝わりません。それは中国語でも注意が必要なことです。
ところが、教科書の例文等を訳してもらうと、”可能”と”也許”に正反対の訳語を当てる人がたくさんいます。単語リストに添えられている英訳の問題なのかもしれませんが、話し手の気持ちや考えを表現するための言葉の使い分けは、実際のコミュニケーションを上手く進められるかどうかにも関わってきます。
できるだけていねいに和訳する練習を繰り返すことで、中国語の表現力もきっと上がります。「何となくわかる」「何となく伝わる」から、ぜひ、もう一歩上を目指してくださいね。