日本人にとっては、音の違いがわかりにくい「-n」と「-ng」。これを区別して発音する方法は簡単なのに、それをずっと実践している人は案外少ないのです。
【ヒント】舌先の位置を意識する。
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【解説】
耳で聞いてなかなか聞き分けられない音を、その音の記憶だけで区別して発音しようとしても、できなくて当たり前。でも、発想を変えて、音を変えることより、唇の形や舌先の位置で調整することを意識すると、結構うまくいくのです。
「-n」と「-ng」なら、次のような舌先の位置の違い。
「-n」:「案内(アンナイ)」の「ン」のように舌先を、上の前歯の裏側にピタっとつける。「ヌ」を発音する感じでもよい。唇は閉じない。
「-ng」:「案外(アンガイ)」の「ン」のように舌先を下ろして発音する。口を大きく開けて「ア」と発音した時の舌先の位置を保ちながら「ン」と言う。
「an」と「ang」だけでなく、「en」と「eng」、「in」と「ing」等の音の差も、最後の舌先の位置を変えるだけで、かなりはっきりします。
この方法は、日本語で書かれたテキストでよく紹介されているので、聞いたことがある人も多いかと思います。でも、少し学習経験のある人に「区別する方法を知っていますか?」と聞くと、
「あ、聞いたことがあります。舌が上とか下とか、そんな感じですよね。あれ、どっちがどっちだっけ???」
というような返事も少なくないのです。
こんな簡単なルールだからこそ、いつもそれを意識して発音する。その簡単なルールをずっと覚えて実践できるかどうかで、発音の上手下手に差が出るのだろうと思います。
(2019.1.1)
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